CorelDRAW Graphics Suite – カラー スタイル

by Marc Bech

DTPソフトウェアやワードプロセッサ アプリケーションをご使用の方は、スタイル コンセプトに馴染みがあるかもしれません。スタイルを使用すると、ドキュメントを効率的に統一してフォーマットを整えることができ、作業時間を短縮できます。セットアップと制作にかかる時間が削減し、広範囲な変更をすばやく行うことができ、お客様の要求でデザインを変更する時も負担が軽減されます。

このチュートリアルでは、以下の内容を学習します。

  • CorelDRAWのカラー スタイルについて
  • カラー スタイルを作成する
  • カラー スタイルを編集する
  • カラー スタイルを他のオブジェクトに適用する

CorelDRAWのカラー スタイルとは

CorelDRAWのカラー スタイルとは、保存したカラーをCorelDRAW デザインのオブジェクトに適用するためのカラーです。カラー スタイルを更新すると、カラー スタイルを使用したすべてのオブジェクトが自動的に更新されます。CorelDRAW が提供するカラーの無限の可能性とカラー スタイルによって、希望通りの正しい色を簡単に適用することができます。

カラー スタイルを作成する

カラー スタイルは、既存のオブジェクトから作成することも、ゼロから作成することもできます。作成したカラー スタイルは現在アクティブなファイルに保存され、カラー スタイル パレットで見ることができます。

  • [ウィンドウ] > [ドッキング ウィンドウ] > [カラー スタイル] をクリックして [カラー スタイル] ドッキング ウィンドウを開きます。
  • [カラー スタイル] ドッキング ウィンドウのグレーの領域上部の『カラー スタイルを作成するにはここにドラッグします』と書いている部分に、隣接するデフォルト カラー パレットから任意の色をドラッグします (図 1を参照)。希望の色をいくつか追加します。カラー スタイルは、各カラー ボックスの左上隅に小さな白い三角形が表示されています。
図 1
  • 既存のイメージからカラー スタイルを作成するには、そのイメージをCorelDRAWで開きます。
  • 使用したいカラーを含むオブジェクトを選択し、[カラー スタイル] ドッキング ウィンドウのグレーの領域上部にドラッグします (図 2を参照)。新しいカラー スタイル パレットが作成されます。
図 2

カラー スタイルを編集する

カラー スタイルを作成すると、[カラー スタイル] ドッキング ウィンドウの [カラー エディタ] が自動的に開きます。カラー スタイル パレットの任意のカラー ボックスを選択し、[カラー エディタ] セクションの [カラー スライダを表示] ボタンをクリックします。カラー スライダ、さまざまなカラー値ボックス、スポイト ツールを組み合わせてカラーを変更できます (図 3を参照)。

  • カラー スタイル パレットでカラーを選択します (1)。
  • [カラー エディタ] セクションのさまざまなツールを使用してカラーを調整します (2)。
  • カラーを編集すると、画像内で前のカラーが使われていた部分が新しいカラーに置き換わります (3)。また、新しいカラーと前のカラーを比較できます (4) 。
図 3
  • [カラー モデル] リスト ボックスで、任意のカラーを異なるカラー モデルに変更できます。また、[追加のカラー オプション] ドロップダウン (5) をクリックして、スポット カラーを追加できます。
  • カラーの編集を終了するか、または [カラー スタイル] ドッキング ウィンドウを閉じたい場合は、カラー スタイル パレットを開いてデフォルトのカラー パレットの横に表示することができます。[ウィンドウ] > [カラー パレット] > [カラー スタイル パレット] をクリックすると、カラー スタイル パレットが開きます。カラー スタイルは、各カラー ボックスの左上隅に小さな白い三角形が表示されています (図 4 を参照)。
図 4
  • ドキュメントで使用していないカラー スタイルは、[カラー スタイル] ドッキング ウィンドウの [未使用スタイルの選択] ボタンをクリックして一度にすべて選択し、[削除] ボタンをクリックして削除できます (図 5を参照)。
図 5

カラー スタイルを他のオブジェクトに適用する

カラー スタイル パレットは、他のカラー パレットと同じように扱うことができます。開いているCorelDRAW ドキュメントの他のオブジェクトにカラー スタイルを使用できます。カラー スタイル パレットと他のカラー パレットとの違いは、カラー スタイルを適用するにはカラー スタイル ボックスをダブルクリックする必要がありますが、他のカラー パレットではワンクリックで済むことです (図 6を参照)。

図 6

注意:

  • 写真からカラー パレットとカラー スタイルを作成することはできますが、ビットマップ オブジェクトのカラーは、ベクトル グラフィックのように [カラー エディタ] を使用して即座に変更することはできません。
  • CorelDRAW デザインにカラーを追加すると、そのカラーがドキュメント パレットに追加されますが、カラー スタイルを作成した時、そのカラーはドキュメント パレットに自動的に追加されません。カラー スタイルをドキュメント パレットに追加するには、そのカラー スタイルをドキュメントのオブジェクトに適用する必要があります。
  • 既にお気付きだと思いますが、オリジナルのカラーをカラー スタイルに変換して、カラーの調和に使用することができます。.この便利な機能については別のチュートリアルでご説明します。カラーの調和は、オリジナルのカラーと色相ベースで同じ関係を持つカラーのカラー パレットを作成するために使用されます。1つのカラーを変更すると、カラーの調和スペクトルのその他のすべてのカラーが自動的に更新され、色相ベースの関係が保たれます。カラーの調和はカラー スタイルのグループから作成できます。

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