HDRと言うと、興味があってやってみたいけれど、準備に時間がかかって面倒、とか、操作が難しそう、という思いが先にたって諦めた方も多いと思います。
PaintShop Pro のHDR 加工は、数枚の写真を撮ることなく、たった一枚の画像で、しかもシンプルで分かりやすく、何よりスピーディーにHDR風にできるので、とてもお勧めです。
そもそも、HDR(ハイダイナミックレンジ)というのは、それぞれのカメラには、表現できる光の幅(ダイナミックレンジ)に限界があり、目で見た通りに表現することができない場合があります。それを補うために、2 枚以上の露出の異なる画像を合成する効果です。
被写体を目で見たものに近づける、という役割もありますがHDRの醍醐味は絵のような、コンピューターグラフィックで作ったような雰囲気のある、ドラマチックな表現です。普通に撮影した風景写真も、ちょっとおどろおどろしい雲になったり、また室内で撮影したちょっとした小物もアンティーク調になったり…設定次第で表現の幅が広がるのもHDRの楽しいところです。
この効果にはまってからは、HDRに向きそうだな、という想像のもとに、写真を撮ることが増えたように思います。一時は懲りすぎて、見るもの、景色、全てがHDR に見えてきて、さすがにその時は控えようと思いましたが・・・笑
今まで撮った写真を、こういう効果によってできる違った世界を楽しまれてはいかがでしょう。
ドラマチックでスケールの大きな風景写真に仕上げるには、
まず晴天の空がメインの写真で、なおかつ雲の形が印象的な画像を選びます。
その方が太陽の光が雲に反射や屈折して、陰影がはっきりするからです。
もちろん、雲以外にも他のオブジェクトがあった方がより効果的です。
下の画像も晴れた日の大胆な雲模様で、しかもオブジェクトが煙突だったので、
雲が煙に見えるようにHDR 加工しました。
手順
1.ファイル→HDR→露出結合→実行
2.手順2:HDR 調整の画面→プリセットの中から規定3 を選びます。
煙突と煙という無機質なイメージにするには、空の青色が濃すぎるので、パラメーターのヴァイブランシーで値を下げて、彩度を低く調節します。 後は実行→保存です。
下の写真は、やはり雲の形がはっきりしてる、晴天の風景写真です。
1とほぼ同じ条件ですので、HDR の出来上がりをイメージしやすいと思います。
1よりもさらに広角で撮っているので、
奥行きのある、スケールが大きな大橋と雲を生かすことができ、
元画像よりはるかに臨場感が表現できます。
手順
1.ファイル→HDR→露出結合→実行
2.手順2:HDR 調整の画面→プリセットの中から規定3 を選びます。
規定3では、色が濃すぎるので、ヴァイブランシーで値を少し下げて、彩度を低く調節します。後は実行→保存です。
次は朝景の風景写真でも加工してみます。
このシチュエーションでも、雲があることは必須です。
しかし、基本的には日中の場合より難しいと考えます。
というのは、太陽が昇る前と、沈みきってからの空のグラデーション色が
HDR のざらつき感と合わない場合があるからです。
日中の空よりもさらに雲が空全体に広がってる画像を選ぶことが
失敗しない早道かもしれません。
手順
1.ファイル→HDR→露出結合→実行
2.手順2:HDR 調整の画面→プリセットの中から規定3 を選びますが、そのままではイメージと違うので、ハイライトやシャドウを上げ下げして、調節します。
この写真の場合、ハイライトは高いと色が薄すぎるので低めに、シャドウは下げ過ぎると、コントラストが強くなるので、中間よりほんの少し高めがいいようです。最後にヴァイブランシーで色のお好みの色を調整します。後は実行→保存です。
スナップ写真でのHDR 効果ではどうでしょう。
風景写真と違い、被写体同士の距離が近いので、
かなり平面的になり、絵画風なアートに仕上がることが多いです。
この写真は大阪を代表する、通天閣周辺の写真です。
いかにも大阪らしい、賑やかな声が聞こえてきそうな画像なので、
HDR でさらにしつこい雰囲気のアートらしく加工してみようと思いました。
手順
1.ファイル→HDR→露出結合→実行
2.手順2:HDR 調整の画面→プリセットの中から規定3 を選びます。
イメージからそう遠くはないですが、さらに輪郭を強調したいので、コントラストを強くして、ハイライトを少し下げて全体のトーンを落として、シャドウはそのままで、ヴァイブランシーで色を調整します。後は実行→保存です。
車などの機械的な被写体で試してみましょう。
光がたっぷり当たってることは、必要条件になります。
車の表面の艶感や輪郭をさらに強調して、絵画のように仕上げてみたいと思います。
手順
1.ファイル→HDR→露出結合→実行
2.手順2:HDR 調整の画面→プリセットの中から規定3 を選びます。
少し明るくしたいので、ハイライトとシャドウを上げます。
輪郭をハッキリさせるためにコントラストを強くして、度を低くするためにヴァイブランシーの値を下げます。後は実行→保存です。
aya
カメラ歴 5年
- 使用カメラ
- canon Kiss X4
- canon Kiss X
- OLYMPUS E-P3
- RICOH GX200
- 使用レンズ
- EFS10-22 F3.5-4.5
- EF17-35 F2.8
- EF24-105 F4
- EFS55-250 F4-5.6など
Website “Harvest moon”
http://messidorm.exblog.jp/
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