
Corel社 CTO Prashant Ketkar
2026.2
現在、世界中で、デスクトップ仮想化(以降:VDI)、デスクトップ仮想化サービス提供(DaaS)、または、アプリケーション仮想化などによるリモート操作環境の提供形態(サーバーベースコンピューティング:SBC)であるアプリケーションやデスクトップ配信ソリューションは、在宅勤務やリモート拠点からの利用や、オフィスとリモートの両方で作業されるハイブリッドワーカーたちへ、アプリケーションやデータへのアクセスを常に安全に利用可能にする標準のソリューションと認識され、すでに多くのユーザーが利用されています。
しかし組織が、これらの便利でかつ安全なリモートアクセス環境を拡大するにつれて、それにかかる仮想化コストの注目が高まっていると私たちは考えます。企業のトップや、組織のITリーダーが、VDI環境の導入・更新にかかる投資や、それとは別にAI活用推進のような優先事項を天秤にかけている今、これらの仮想環境を使用した真のコストを理解することは、次世代のIT投資に必要な予算を確保する際に、重要な前提作業となっていると、私たちは考えています。
ITシステムや機器の導入から廃棄までに掛かる費用(初期・ランニングコスト)である総額総所有コスト(TCO)を評価することは、実は、氷山を見ているようだと私たちは考えます。氷山の表面より下にあり隠れている要素は、ユーザー1人当たりのコストに大きな影響を与えます。TCOは単なるライセンス費用以上のものを含んでいるからです。ベースの運用コストや、運用支援に関わる間接的なコストが全体の投資に占める割合が次第に大きくなり、運用開始後、時間とともに、運用に必要なリソース配分に影響を与えます。そのためVDI環境を導入、運用されるユーザーの皆様は、ライセンス取得時のイニシャルコストだけでなく、同時に表面下で、追加のコストが発生していることを認識しなければいけません。
完全なTCO分析には、ライセンスモデルのより深い相互比較や主要なコスト増となりそうな要因、そしてどの構成要素が総コストに最も大きく寄与するかを、レビューすることが必要です。、そのためイニシャルコストだけでなく、ランニングコストを含めたトータルのコスト分析を考慮すべきと考えます。

ライセンスモデルの評価
現在販売されているVDI製品のライセンス契約は、オンプレミスモデルから、パブリッククラウドを含む、すべての環境に対応するユニバーサルモデルまで多岐にわたります。理想的には、単一のライセンスを持ち、1台のコンソールで管理できるユニバーサルモデルが、複雑な導入、運用管理作業を解消し、システム運用管理者の工数を削減します。
さらに、ライセンス費用の全体像を把握するためには、購入時の製品ライセンス、製品のサポート料金、バージョン更新にかかる費用、展開モデルの選択による価格の変動があるなど、追加料金が発生するケースにも注意してください。これらを把握することにより、VDIベンダーとの新規契約またはライセンス契約の更新の評価を行う際に、システムを利用するユーザーあたりのコストをより正確に得ることができます。
コストドライバーのチェックリスト
隠れたコストは、VDIを導入する組織内のスキルレベルや、エンドユーザーにとっての簡潔な利用方法であるかどうか、複数のライセンスモデルを使用しているかどうかなど、複数の要因によって異なります。主要なコスト要因を特定し、どの要素が総コストに最もかかわっているかを特定することで、企業は実際のコストをより明確に把握できるようになります。コスト要因には以下が含まれます。
- インフラの要件
導入する組織が、すでにクラウドベースのVDI環境を持っているか、もしくはクラウドVDIへの移行を検討している場合、関連するすべての計算、ストレージ、ネットワークコストはTCOに含めなければなりません。その他の項目としては、導入環境がオンプレミスである場合、物理または仮想サーバー、VDIコンポーネントのネットワークおよびストレージ要件が含まれます。このデータを活用することで、企業はVDIライセンスモデルに関連するインフラコストの割合をより正確に把握できます。 - 管理上のオーバーヘッド
VDIのシステム管理、保守、監視、サポートには、ITスタッフの時間を予想以上に消費し、それらは、しばしば把握されていないケースが多いです。これらのタスクに費やす時間をITスタッフの時間単価と割り換えることで、スタッフの時間とコストの明確な把握が明らかになります。スタッフのタスクにはトラブルシューティング、パッチ管理、ユーザープロファイルの更新、マルチコンソール管理などが含まれます。 - 専門知識と研修への投資
ITスタッフへ、専門的な訓練や認定を求めると、その費用が単純に増加する可能性があります。知識ギャップを埋めるためにスタッフを雇ったり、仮想化プロジェクトを管理する外部コンサルタントを雇ったりするのは高額です。ただし、一部の研修活動(トレーニング)の提供者は、これらの費用を軽減するための無料研修を提供しており、既存のスタッフにとっても研修は比較的簡単な場合もあります。 - 導入および更新コスト
VDI導入の初日から時計が刻み始めているため、これらの時間はコスト分析に考慮されなければなりません。VDI環境が、シンプルな設定と簡単な設定を提供していれば、企業はシステムの運用管理に関わる人員の時間を節約できます。そうでなければ、システムの複雑さがコストを増加させます。長期的にはアップグレードは主要なコストの中心であり、ITの時間を消費し、生産性にも影響を及ぼします。多くの場合、複数のフェーズにまたがります。フル展開前のアップグレードテストに使われるリソースもまたコストです。 - エンドユーザーへの影響コスト
システム障害やパフォーマンスの問題は、企業や組織の生産性を低下させ、VDIソリューションの利点を薄めてしまいます。ヘルプデスクのチケット数や解決時間が平均より多いことも、収益に影響を与える隠れた仮想化コストの指標です。エンドユーザーに使いやすいVDIソリューションは、問い合わせチケット数を減らし生産性を向上させることができます。一方で、複雑で多層的な環境でビジネスを行う場合、解決時間は長くなり、生産性は低下します。 - 追加の部品要件
Microsoft SQLサーバーや、接続誘導に使用されるデリバリーコントローラ(コネクションブローカー)などの補助ツールや、VDIプラットフォームである仮想基盤(ハイパーバイザー)のサポートには独自のライセンス要件がある場合は、コストが増加します。運用監視、プロファイル管理、ログ管理など、さまざまなツールがVDIの予算項目である必要があります。VDIや仮想アプリケーションを保護するためのセキュリティソリューションやバックアップシステムも全体のコストの一部です。
真の仮想化コストを計算する
コストドライバーチェックリストは、TCOに寄与する要素(そのうちいくつかは非表示または未追跡)を測定するためのベンチマークを提供します。これらの費用は、より多くのクラウド移行、AIおよびグラフィックス集中的なアプリケーションをサポートするためのより複雑なソフトウェア、そしてコンプライアンスのためのセキュリティソフトウェアのアップグレードにかかる費用に加算されます。コストをコントロールする最良の機会は、今すぐ隠れたVDIコストを詳細に検討することです。それは、将来、予期せぬ高額な出費を防ぐのに役立ちます。
TCO計算ワークシート
このプロセスを簡素化するために、現在のVDI環境を評価するために使用できるTCO計算ワークシートを作成しました。
| コスト種別 | コスト計算ルール | お客様の環境での 現在コスト(金額) |
| ライセンス購入コスト | ユーザーあたりの年間ライセンス費用 × ユーザー数 | |
| サポートとメンテナンスコスト | 年間サポート料金 | |
| インフラストラクチャコスト | サーバー、ストレージ、ネットワーク などのコスト | |
| 管理業務コスト(要員含む) | 想定) 週当たりの管理業務時間 40時間想定 | |
| 専門知識習得に必要な トレーニングコスト | トレーニング受講費用 資格取得に必要なコスト | |
| VDI環境の実装と更新作業 | 導入プロジェクトコスト ÷ メジャーアップデート間の年数 | |
| エンドユーザーサポート | 月間チケット数 * 解決時間 * 時間単価 * 12か月 | |
| 追加コンポーネントコスト | 追加で必要なツールの年間コスト | |
| 年間総TCO | 上記のすべてのカテゴリの合計 | |
| ユーザーあたりのTCO | 総TCO ÷ ユーザー数 |
現在利用されているVDI製品のTCOを、前述のワークシートを使用して明確に把握できたあと、次の点を検討します。
- ライセンスモデルを比較します。調査結果をレビューし、
ぜひParallels RASの価格モデルと比較検討します。 - 主要なコスト要因を特定します。総コストに最も大きく影響するTCOコンポーネントを特定します。
- 移行への影響を検討します。移行コストが移行タイムラインにどのように影響するかを評価します。
- ビジネスケースを構築します。TCO分析を使用して、包括的なROI(投資利益率)予測を作成します。
他社のVDI製品ライセンスとインフラストラクチャはますます複雑化しており、現在、多くのの企業や団体はParallels RASの採用を検討されている傾向が目立ちます。Parallels RASの採用によって、効率的な管理、柔軟なライセンス、そして潜在的なコスト削減を目指してはいかがでしょうか。
なお、ご利用の環境はそれぞれ異なります。最も重要なのは、実際のコストを明確に把握することです。この詳細なTCO評価を活用することで、チームは仮想化プラットフォームの将来についてデータに基づいた意思決定を行うことができると私たちは考えます。
ぜひ、Parallels RAS採用をご検討ください。
Parallels について
Parallels は、ビジネスユーザーと個人が必要とするアプリケーションやファイルをあらゆるデバイスとオペレーティング システムで簡単に使用、アクセスできるようにする、クロス プラットフォーム ソリューションの世界的なリーダー ブランドです。Parallels では、現在最高クラスのテクノロジーを Windows、Mac、ChromeOS、iOS、Android、クラウドから利用できるよう、お客様をサポートします。Parallels は、企業や個人のお客様が、シンプルかつ費用対効果の高い方法で、場所や時間にとらわれずアプリケーションを使用できるようにすることで、エンジニアリングとユーザー エクスペリエンスに関する複雑な問題を解決します。Parallels は Corel ポートフォリオの一部です。詳細については、www.parallels.com をご覧ください。
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リモートアクセスをオールインワンで実現
