視聴者の心をつかむYouTube動画の作り方:初心者のための編集の基本とステップバイステップガイド

「視聴者を惹きつける高品質なYouTube動画を編集したけど、何から手をつけたら良いのかわからない」

「いい感じの動画を作成するためのポイントを知りたい」

動画の需要が増す昨今、このように動画編集について、悩みを持つ人も増えているのではないでしょうか。

動画編集に関するあらゆるツールがリリースされており、その数の多さから何をどう使えば良いのかわからない、と考えてしまうのは当然ともいえます。

本記事では、視聴者の心をつかむYouTube動画をテーマに、編集の基本的な考え方を説明しています。これから動画作成に挑戦したいと考えている人は、ぜひ記事内容をご確認ください。

1. 動画編集の初歩:未経験者が知っておくべき基本的な用語と概念

はじめて動画編集に挑戦するにあたって、まずは知っておくべきポイントを3つ紹介します。

・初心者がまず知っておくべき動画編集の基本ステップ

・「テロップ」や「カット」などの編集用語の実際の使用例

・動画編集での「映像」と「音楽」の役割と組み合わせのコツ

初心者がまず知っておくべき動画編集の基本ステップ

動画編集の基本的なステップは、次の7段階です。

・素材の取り込み

・画質と音量を調整する

・不要なシーンをカットする

・必要に応じて要約テロップを入れる

・画像・イラストを挿入してわかりやすくする

・BGMと効果音の挿入

・完成後、書き出しをして終了

素材の取り込み

まずは、最初の段階で編集する動画素材だけでなく、素材となる画像や音源なども全て取り込みます。素材を取り込んだ後は、素材となる動画をタイムラインに挿入します。

画質と音量の調整

次に、映像の明るさやボリューム調整をおこないます。画質や音量は見やすさに関わる重要なポイントです。明るさは「露光」や「ホワイトバランス」で調整して、視聴者へ見やすさを提供しましょう。

音量は視聴者側で調整できるため、編集の段階では、聞きやすい自然な音量を基準とします。

カット編集

カット編集では不要なシーンやNG箇所だけでなく、間の調整も行います。テンポの良さは視聴維持率にも繋がるため、カット編集はとても重要な作業です。

沈黙が長いと飽きられてしまい、間が短すぎると見るのも疲れてしまいます。映像を見ながらちょうど良い間を探しましょう。

テロップの挿入

テロップの挿入は、基本的に要約文とします。フォントやサイズ、色は全て統一し、規則性を持たせましょう。目立たせすぎると視聴者は疲れてしまいます。

色は3色程度に抑えて、協調箇所だけ、文字を大きくするなど、メリハリを効かせた編集を心がけましょう。

画像やイラストの挿入

テロップ挿入が終われば、画像やイラストを入れて視覚的に見やすく整えます。サイズや挿入位置にも気をつけましょう。

バラエティやエンタメ系動画はイラストを多く入れる傾向が強く、対談やインタビュー動画は話を邪魔しないよう、視覚情報は控えめです。

BGMや効果音の挿入

映像に関する編集が全て終わったら最後にBGMや効果音を入れます。BGMは動画の雰囲気を大きく左右するため、編集の過程で動画のイメージをよく把握しておくことが大切です。

著作権フリーの音源から、動画にぴったりのBGMを探します。

書き出し作業

動画の編集が終わったら、書き出し作業を行います。実際に書き出した動画を視聴し、間違いがなければ完成です。

「テロップ」や「カット」などの編集用語の実際の使用例

動画編集にて、よく使われる用語を5つ紹介します。

カット

カットは動画内の不要な部分を削除したり、動画内に別の素材を入れる時に必要な作業です。長い動画を編集して短縮する動画編集の作業では、全ての基本となります。

テロップ

動画内に挿入される字幕のことです。動画の内容を要約して視聴者の理解を深める役割があります。手間はかかりますが、動画の質を左右する大事な作業です。

ジャンプカット

動画の流れを無視してカットとカットを繋ぎ合わせることです。時間や空間が急に飛んだ印象を与えるため、視聴者の注目を引くことができます。不自然にならないよう、よく考えて編集しましょう。

エフェクト

動画に加える特殊効果のことを言います。クオリティを高めるために必要な作業です。エフェクトによって動画の印象が大きく変わるため、特徴をよく把握した上で使用するようにしましょう。

トランジション

分割したカットとカットの間に挟むエフェクトのことです。画面の切り替わりをスムーズに見せたり、印象的に見せたりする効果があります。

数多くのトランジションがあるので、動画のイメージに合う物を使うようにしましょう。

動画編集での「映像」と「音楽」の役割と組み合わせのコツ

音楽は視聴者へイメージを与えるために、とても重要な役割を果たします。短い時間の動画をインパクトのある物に仕上げたい場合、音楽や効果音などをうまく活用しなければ、思う通りの動画には仕上がらないでしょう。

ある程度時間のある動画では、インパクトだけでなく視聴者を飽きさせないためにも、音楽は必要です。音楽がなければいくら内容が良い動画であっても、味気ない印象を与えてしまいかねません。つまらない動画と誤解されないためにも、適切なBGMや効果音を選ぶようにしましょう。

また、音楽には余計な雑音を消すマスキング効果もあります。マスキング効果も相まって、動画内の音楽は視聴維持率に大きく貢献します。

2. 視聴者の注意を引く冒頭の作り方

動画において、冒頭の導入は視聴者に動画を見続けてもらうために、とても大切です。効果的な冒頭部分の作り方を、3つのポイントにて説明します。

・冒頭の重要性と視聴者の興味を引くテクニック

・視聴者の興味を引くメッセージの選び方

・動画の冒頭のリズムとテンポの調整

冒頭の重要性と視聴者の興味を引くテクニック

視聴者は動画視聴を続ける判断を冒頭の15秒で完了すると言われています。最初の15秒で、視聴者を惹きつけることができなければ、動画の大半は視聴してもらえません。

冒頭で視聴者を惹きつけるテクニックは数多くありますが、よく見られるのは冒頭にハイライトシーンを入れるコールドオープンと呼ばれる手法です。オープニングには、オリジナルロゴや文字、画像などに動きを加えて視覚的メッセージを持たせます。

冒頭部分には何を伝えたいのか、明確さが重要です。うまく伝えることができなければ、15秒と持たずに視聴者は離脱してしまうでしょう。

視聴者の興味を引くメッセージの選び方

まずは何を伝えるための動画なのか?という点を明らかにして、ターゲットとなる視聴者へメッセージを伝える必要があります。

興味や関心を満たすための動画であれば、インパクトや意外性が重要ですし、商品を紹介したい場合、魅力やメリットをアピールしなければいけません。企業が制作する動画では、ブランディングも重要なテーマとなるでしょう。

ターゲットに的確に届くメッセージは、はっきりした動画の意図から発せられる物です。どのような立場から何を伝えたいのか、という点を明確にしておきましょう。

動画の冒頭のリズムとテンポの調整

冒頭部分で、視聴者へ動画の主要な部分を余すことなく伝えるには、リズムやテンポが必要です。適切なスピードの話し方と、ワードが区切られたわかりやすい発声を心がけましょう。編集では、テロップや効果音、ジェットカットでうまく冒頭部分を要約します。

ジェットカットを使うと動画のテンポがよくなり、視聴者の飽きを予防できますが、やりすぎは逆に不自然に見えてしまい、帰って視聴維持率が低下してしまいます。不自然な編集にならないよう、気をつけましょう。

3. エモーショナルなピークを作り出すシーンの選び方

視聴者の感情へ訴えかける動画は、とても高い訴求力を持ちます。いかにして視聴者の心をつかむ動画を作成できるのかが、良い動画のポイントといっても過言ではありません。

視聴者の心をつかむシーンの作り方を2つのポイントにて説明します。

・ストーリーテリングの中心:ピークを作る上での基本的な考え方

・感情を引き出すシーンの選び方:映像、音楽、ナレーションの組み合わせ

ストーリーテリングの中心:ピークを作る上での基本的な考え方

ストーリーテリングとは、語り手によって語られる物語のことをいいます。

具体的には、語り手が相手に伝えたい思いやコンセプトなどをイメージできるような、印象的な体験談やエピソードをうまく物語風に仕立て上げて、聞き手に響くように聞かせ、印象付ける手法のことです。

ストーリーテリングは、ビジネスや教育、マーケティングなど、さまざまな場面で活用されています。物語は聞き手の共感を呼びやすく、記憶に残りやすい特徴を持っています。動画編集においては、共感と記憶に残りやすい印象的な出来事をピークとして、視聴者の感情に訴えかけるようにすると良いでしょう。

感情を引き出すシーンの選び方:映像、音楽、ナレーションの組み合わせ

視聴者の感情を引き出すシーンはいくつかありますが、YouTube動画において視聴者の心に響く重要なポイントは、共感ではないでしょうか。クリエーターと視聴者の距離が近いYouTubeでは、SNSと同様に、共感が大切です。

共感には失敗談や考え方、驚きや発見などが挙げられます。論理的に説明しても伝わりにくい内容を感情に訴えかけることで、ダイレクトに伝えるイメージです。

例えば、肉の部位の説明や産地の説明よりも、肉が美味しそうに焼ける様子を見せた方が、視聴者の「食べたい!」と言う感情にダイレクトにアプローチできます。

動画内で何を伝えたいのかを明確にできれば、自ずからピックアップすべきシーンは決まってくるでしょう。シーンに合うような音楽やナレーション、テロップなどをうまく組み合わせると、訴求力のあるシーンができあがります。

4. 効果的なトランジションとカットの技術

動画をよりスマートにまとめて、魅力ある内容に仕上げるにはカットとトランジションの技術は欠かせません。3つの編集技術について説明します。

・トランジションの基本とその効果

・シーン間の自然なつなぎ方とカットのテクニック

・トランジションのタイミングの選び方

トランジションの基本とその効果

トランジションは、動画のカットとカットを自然につなぐために用いられるエフェクトのことです。カットが変わっても動画の雰囲気が似ていると、視聴者に変化が伝わりにくい動画になります。トランジションを挟むことで、明確な場面変化を明示できるため、視聴者にも優しい動画になります。

トランジションにはリズムや動きを与える役目もあり、効果的に使うと、飽きのこないテンポの良い動画に仕上がるでしょう。

シーン間の自然なつなぎ方とカットのテクニック

まずは、自然かつメリハリのあるカット編集をするために注意したいポイントを紹介します。綺麗にカットされた動画を元に、トランジションなどのテクニックを乗せるようにしましょう。

<h4>動作の途中でカットしない</h4>

動いている途中でカットを入れてしまうと、繋がりが悪く、違和感のある映像になってしまいます。切って繋げても違和感のないタイミングでカットを入れましょう。

音の途切れチェック

喋っている途中など、変なタイミングでカットを入れていないかチェックしましょう。音の途切れは編集の荒さとして目立ってしまうため、要チェックポイントです。

カットあとのシーンを明確に切り替える

トランジションでシーンが変わったことを知らせることもできますが、メリハリを持たせるために、対象物のサイズを変更するなど、大胆に画面構成を変えてメリハリのあるシーン転換を演出します。

上手なカット編集ができていればトランジションが使いやすくなり、効果も出やすくなります。

トランジションのタイミングの選び方

トランジションには、シーンの切り替えを自然につなぐ役割の他に、活用すべきタイミングがあります。主なタイミングは次の2つです。

・シーンの雰囲気やテンポの演出

・ストーリーにメリハリを持たせてわかりやすくする

ロマンチックなシーンでは、フェードインやフェードアウトなどのトランジションを使うことで、よりロマンチックな雰囲気を演出できます。

また、アクションシーンでは、ズームインやズームアウトなどのトランジションを使うことで、よりスピード感のあるテンポの演出も可能です。

原因と結果を示すシーンでは、カットバックやワイプなどのトランジションを使うことで、ストーリーの流れを組み立てた演出ができます。

5. 音楽と効果音を活用して動画の雰囲気を向上させる方法

音楽は動画を演出する上で欠かせません。良い感じの動画を作成するための音楽、効果音選びについて、ポイントを説明します。

・音楽の選び方とその効果的な使用方法

・効果音の活用方法とその効果

音楽の選び方とその効果的な使用方法

どんな動画にもイメージは存在します。明るい、爽やか、怖いなどその内容はさまざまです。音楽は動画をより引き立たせるためのサポート役と考えましょう。色々な曲を聞いてみて、浮かんだイメージと動画のイメージが合致していれば、動画にぴったりな音楽、ということになります。

音楽のもつ感情誘導効果を活用して、視聴者の印象に残る良い動画にブラッシュアップすることも可能です。

また、音楽によるマスキング効果も期待できます。音楽によって余計なノイズを消すことができるため、よりみやすく、集中しやすい動画に仕上がります

効果音の活用方法とその効果

音楽で動画のイメージをサポートし、良い雰囲気に仕上げた後は、適切な効果音を入れることで、視聴者を飽きさせない高品質な動画に仕上げることができます。

何気ないシーンに入る「パチパチパチ」「いぇ〜い」などの効果音は、動画の面白さや伝わりやすさをさらに底上げするためのものです。

Youtubeの動画編集でよく聞く効果音は、無料効果音配布サイトからダウンロードできます。数多くの効果音が収録されており、面白さを強調するための「演出・アニメ」の音源、ドアを開ける・走るといった「生活」の音源、その他にも、機械音・戦闘音・環境音など様々です。

6. 動画の最後に視聴者の行動を促すクロージングの作り方

動画の最後を締めくくるのはクロージングです。最後はどう締めくくるべきなのか、動画のタイプごとに説明します。

・効果的なCTA(Call to Action)の作り方や配置に関するヒント

・視聴者への感謝のメッセージの重要性や、それをどのように表現するかのヒント

効果的なCTA(Call to Action)の作り方や配置に関するヒント

動画編集におけるCTAとは、クリックやフォーム入力などといった、視聴者へ特定の行動を促すものをいいます。販促目的のCM動画では、とても大切なセクションです。

動画では、動画視聴途中や視聴後に、サイトや問い合わせへの誘導、資料請求、メルマガ登録、次の動画の視聴、シェアなどのCTAが想定されます。

動画は元々訴求力が高い媒体であることから、視聴から行動へつなげる動線が作りやすい側面もあります。CTAを考えるときは、最初の段階でCTAを組み込んだ設計が必要です。


視聴者への感謝のメッセージの重要性や、それをどのように表現するかのヒント

数ある動画の中から選んでもらい、かつ最後まで見てくれた視聴者には素直に、感謝のメッセージを添えましょう。セリフのように伝えるのはよくありませんが、内容そのものはテンプレート化して、毎回伝えるのが望ましいです。

最後の感謝のメッセージと冒頭の感謝のメッセージはセットにしましょう。最初と最後のメッセージが入るだけで、視聴者の印象はかなり違うはずです。

手の込んだメッセージ内容にする必要はありません。シンプルに伝わりやすい内容を、感謝の気持ちを込めて伝えるようにしましょう。メッセージを編集で強調できるようであれば、なお良いです。

最後に

YouTube動画の作成は、一見簡単そうに見えて、実は奥が深いものです。最近ではあらゆる動画編集ツールがリリースされるようになり、高品質な動画も作成できるようになりました。

良い動画を作るためには、まず押さえるべきポイントをしっかりと把握することから始めましょう。作成すべき動画のイメージが見えてくると、自ずから使うべきツールもわかってきます。

本記事で解説した動画の作り方を今一度確認の上、ぜひ高品質な動画作成にチャレンジしてみてください。

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